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フェムテックと漢方。生理・妊活・更年期などの女性の悩みと健康について考える。(漢方薬局 氣生薬局)

女性の悩みに東洋医学のアプローチを!

先日、日本オーソモレキュラー医学会 2024年6月セミナー
「女性のためのオーソモレキュラー医学」にて、登壇の機会を頂戴しました。

登壇タイトルは【フェムテックと漢方】。
ホルモンバランス・妊活・更年期などの女性の悩みと健康について考えます。

フェムテックとは?

フェムテックという言葉は、昨今、テレビでも聞かれるようになってきました。
FemaleとTechnologyを掛け合わせた造語で、
ほんの10年もたたない2013年頃に作られたものです。
女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービスを指し、多岐にわたります。

そもそも「テクノロジー」=「技術」と訳する日本語は、広辞苑にはこのように書かれています。

===
科学を実地に応用して自然の物事を改変、加工し、人間生活に利用するわざ。
またこの改変という言葉は物事を改めて、もとと違ったありさまにすること。
===

これらの意味を東洋医学にあてがえて解釈してみると、
東洋医学思想による数千年の人体実験に応用しながら、
自然科学を以て自然の事物を用いたエビデンスから常にもとと違った使い方などを研ぎ、
女性の生活に利用し続ける医療とでも言えるかと思います。

生理・妊活・更年期などの女性の悩みと健康に関する
フェムテックと東洋医学について考えてみます。

 

女性の不調とホルモンバランス

女性は生涯を通して、それぞれのライフステージによって身体にさまざまな変化が現れます。
それらの変化には、ホルモンバランスの影響が無視できません。

そもそも「ホルモン」は、体内で分泌される約100種類を超える物質の総称です。
ホルモンが血液などを通って全身を巡る中で、さまざまな器官に働きかけます。

ホルモンの代表的な働きには、体温を常に一定に保つため体温の微調整をする機能や、
血糖値や血圧を調整したりするものが知られています。
ホルモンの働きによって、身体が通常運転できるよう調整されているわけです。

では【女性ホルモン】とは何でしょうか。
女性ホルモンは、女性の体内で多く生成されるホルモンのことで、
生理や妊娠・出産など、女性特有の現象に深く関係しており、
女性の心身の健康にも大きな影響を与えるホルモンです。

代表的なものに、
・エストロゲン(卵胞ホルモン)
・プロゲステロン(黄体ホルモン)
が知られます。耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
また少量ですが、女性の体内にも男性ホルモンが存在します。

 

女性ホルモン量の変化

女性ホルモンは小学校高学年位から徐々に分泌量が増加し、
初潮を迎えると分泌量が急増することが分かっています。
女性ホルモンは出産に関わる他、女性らしい体つきや肌や髪の美しさにも関係します。

よって思春期には女性ホルモンも分泌量が増加することで、
バストが大きくなったり、丸みのある女性らしい体付きになるなど、外見にも変化があらわれます。
あわせて心の変化など繊細で敏感な時期となるため、
思春期のメンタル不調などもホルモンバランスの影響を受けていると考えられます。

そして18~20歳頃には分泌量も徐々に落ち着き始め、
20~40代は安定した分泌量が分泌されるようです。
妊娠・出産・不妊といった、女性のライフステージにおいても大きなイベントがあり、
もちろん女性ホルモンのバランスが影響を与えてきます。

その後、更年期と呼ばれる45~55歳位までの間に女性ホルモンの分泌量は激減し、
更年期障害をはじめとする様々な症状を発症する人も多くなります。
更年期中に閉経を迎え、その後も徐々に女性ホルモンの分泌量は減少し続けます。

女性ホルモンの分泌量がさらに減少していく老年期には、
ひげが生える・髪が薄くなるなど男性ホルモンの影響を受ける人もいます。
また女性ホルモンのエストロゲンには骨形成作用があるため、
分泌量減少により骨粗鬆症に注意が必要なのも有名です。

このように、女性ホルモンは女性のライフステージで起こる身体の様々な変化に、
大きく影響を与え続けているということです。

 

女性のライフスタイルと悩み

◆生理・妊娠・不妊

初潮を迎える平均年齢が、約12歳。
閉経を迎える平均年齢が、約50歳。
女性の平均寿命が約88歳と考えても、生涯の約45%の期間に毎月訪れる生理。
生理は、ホルモンバランスを知る大切な指標のひとつです。

生理周期とは、生理が始まった日から次の生理が来る前日までの日数のことで、
医学的には、正常な生理周期は25〜38日とされています。

女性の体温は生理周期に応じて低温期と高温期の2相に分かれています。
エストロゲンが増える約2週間は低温期、そしてその後、排卵があります。
以降はプロゲステロンが増える約2週間の高温期続きます。

生理不順やPMSなど、思春期に起こりやすい女性の不調。
基礎体温を付けることで女性ホルモンバランスが2相性となっているか確認したり、
生理周期は規則的でも、出血量・出血期間・その他の不調がある場合も
ホルモンバランスが良好とはいえません。

そして生理不順は、妊娠・不妊にもかかわりが大きいです。
2相性に分かれているものの、プロゲステロンが増える高温期が短い状態は
黄体機能不全の可能性があります。
妊娠を持続させるためのプロゲステロンの働きが不足してしまい、
受精しても着床しにくい場合があります。

またずっと低温期のみの場合、生理は来ていても、
実際は排卵が起こっていない無排卵の場合があります。

氣生薬局では、ホルモンバランスの2相性調整や、
ホルモンバランスの乱れによるPMS症状といったお困りごとに、
漢方薬剤師 久保田佳代がカウンセリング・オーダーメード処方をしたり
まずはお茶として、おすすめの漢方茶のご提案をしています。

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おすすめの漢方茶に、
・妊活強go茶(にんかつごうごうちゃ)
・妊活卵Run茶(にんかつらんらんちゃ)
があります。

妊活強go茶は
ハトムギ・なつめ・鶏血藤・破故紙・よもぎ・生姜・紅花・アンジェリカの葉が、
妊活卵Run茶は
ルイボス・炒麦芽・山茱萸・けん実・シナモン・青皮・アンジェリカの葉が、
オリジナルブレンドにて組み合わせれています。

いずれにも含まれるアンジェリカの葉は、
「当帰(とうき)」と呼ばれる生薬の葉の部位を用いています。
厚生労働省から食品と指定されていますが、
同じ当帰の根は医薬品に使用され、代表的な婦人疾患用生薬です。

 

女性は7の倍数で身体が変化する?!

女性の身体の変化とホルモンバランスについて確認してきましたが、
ここからは東洋医学の考え方についても見ていきます。

東洋医学の教科書ともいえる『黄帝内経(こうていだいけい)』には、
「女性は7の倍数」「男性は8の倍数」の年齢の時に節目を迎え、
体に変化が訪れるという記述があります!

そこには「腎気(じんき)」から見た体の年齢変化として、
女性は7歳から49歳までを7年周期で、
男性は8歳から64歳までを8年周期で表したライフサイクルが記されています。

このような東洋医学の古くからの経験値を集積した考えから、
フェムテックにおけるキーワードは「補腎(ほじん)」です。

 

補腎とは?

東洋医学の考える健康は、「バランスの取れた状態」です。
何のバランスで判断するか、いくつかの考え方が存在します。
その中でも「五行論(ごぎょうろん)」は、「五行のバランス」で健康を確認します。

世の中も人体もいずれも、五行と呼ばれる5つのエレメントで構成されているのが
五行論の考え方であり、その例としてよく耳にするものに「五臓」があげられます。
五臓六腑に染み渡る…という言葉がありますが、この五臓は人体を主たる機能で5つに分けています。

五臓は、
木のエレメント:肝
火のエレメント:心
土のエレメント:脾
金のエレメント:肺
水のエレメント:腎
を表します。

今回、フェムテックと東洋王医学におけるキーワードとした「補腎」は、
まさに、「水のエレメント:腎」を補うという考え方になります。

五臓の腎は、
西洋医学的には、血液を濾過して尿を作るいわゆる腎臓としての機能も含みますが、
東洋医学的には、成長・発育・生殖に関する働きに重要な役割を担っています。
よって、性機能や排卵・月経などの生殖機能と関係が深かったり、
骨の発育や維持、歯・髪などとも深く関わっているため老化にも関係が深いです。

代表的な補腎の漢方薬として、
・牛車腎気丸
・八味地黄丸
・六味地黄丸
などが知られており、耳にしたことがある方もいるかもしれません。

婦人家系の漢方薬としては、
・当帰芍薬散
・加味逍遙散
・桂枝茯苓丸
などが有名かと思います。

しかし補腎の観点からも、お一人お一人の体調・性格に合わせて、
よりご本人に合った漢方薬によるアプローチが効果的であると考えられます。

漢方薬剤師 久保田佳代はいままでに、
女性のお悩みに対するカウンセリング・オーダーメード処方の経験が豊富です。
お悩みの方、ぜひ一度、お問い合わせいただけますと嬉しいです。

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更年期障害かな?と思ったら…

最後にお話ししたいのが、更年期障害についてです。

実は古来より女性の病気は治療が難しいと言われてきました。
650年頃の唐の医学書である孫思邈の『備急千金要方』にもその様な内容が記されており、
30巻から成る古典の巻頭には婦人病について書かれており、
女性の特徴を理解して治療するよう述べられています。

おおむね45-55歳くらいが更年期の対象年齢といわれていますが、
最近は、早い人では30歳代後半から更年期の症状が現れ、プレ更年期とも呼ばれます。
そして50歳前半に更年期の症状がピークになるといわれています。

不定愁訴(ふていしゅうそ)と呼ばれる様々な症状は、日常生活に大きく影響を与えるものです。
仕方ないと思われている方、ぜひ漢方・東洋医学でのアプローチもご検討ください。
現在は様々な臨床のなかでも婦人科に対する漢方薬はかなり頻用されていますが、
まだまだ女性に有益な古来より使われてきた漢方薬を服用経験して頂きたいです。

先ほどもお伝えしたように、
漢方薬剤師 久保田佳代によるカウンセリング・オーダーメード処方も
もちろんお問い合わせいただけたらと思います。

しかし中には、薬まではちょっと・・・と思われる方もいるのではないでしょうか。
そこで再び、漢方薬局 氣生薬局オリジナル漢方茶からおすすめの漢方茶を2つご紹介します。

 

◆呈定茶(ていていちゃ)

ルイボス・山茱萸・シナモン・薄荷・山梔子・生姜・リコリス・破故紙・枸杞の実が組み合わされています!
ホルモンの乱れにアプローチするブレンドです。

更年期は、卵巣機能の低下によって女性ホルモンの分泌が急激に減少する時期。
この変化によって、ほてり・発汗・動悸・頭痛・便秘などの体の症状、
イライラ・うつ・不眠などの心の症状、乾燥・かぶれなどの肌症状など、
さまざま現れるのが更年期障害です。

呈定茶に含まれる山茱萸(さんしゅゆ)は、
実は熟すと赤くなり、漢方では滋養強壮薬や、腎の不調を改善することに用いられ、
頻尿や尿もれ、耳鳴りやめまい、腰痛などに使用されています。

また薄荷は、
婦人科系の漢方薬として有名は「加味逍遥散」に含まれており、
鬱々とした気分発散させ、ほてりなどを冷ます役割があるとされています。
また、肺の機能を強化させるため、花粉などのアレルギー症状にもおすすめなんです。

 

◆疎経茶(そけいちゃ)

はぶ茶・枸杞の実・ハトムギ・よもぎ・紅花・銀杏の葉・羅布麻・生姜が組み合わせれています!
身体をしっかりあたためる生薬をブレンドしています。

「手足が冷たい」「体が寒い」「しもやけができる」など、冷えの感じ方も人それぞれ。
大人の女性の約半数が冷え症ともいわれています。
冬はもちろん夏でも冷房による冷えに注意が必要。
冷えは、肩こり、だるさ、むくみ、下痢、不眠などを招くことに加え、
放置すれば月経痛をはじめ、さまざまな症状につながります。

生活習慣の見直しも漢方処方のひとつ。
入浴、食生活、衣服の選択なども重要です。

疎経茶に含まれる生姜(しょうきょう)は、生姜の根を乾燥させたものを使います。
発汗により寒気を伴う風邪の初期症状の治療に使われ、体を温めます。

またヨモギも身体をしっかりと温め、
婦人科系の生薬として活用される場面が多いです。

漢方茶は、医薬品ではなく食品のお茶です。
よって、飲み方に大きな決まりはありません。
まずは日頃のお茶に漢方茶を取り入れる方法で、
ご自身の身体のバランスを整え、健康にお役に立てると嬉しいです。

 

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