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睡眠による休養を十分にとれていない人の割合は、増加傾向!?
令和6年3月に、厚生労働省から報告された内容に、
「ほぼ全ての世代で、睡眠による休養を十分にとれていない者の割合は増加傾向である。」
というものがあります。
目標値が15%に対して、結果は21.7%⚡
この結果からも、
*5人に1人は「睡眠で休養が取れていない」「何らかの不眠がある」😢
*不眠は国民病😢
などと、話題に上がることも多い印象ですね💦
さらに20人に1人の割合で、不眠のために睡眠薬や抗うつ剤を服用しているという回答が調査されています。
傾向としては、
男女差はないものの、中高年代(50歳代)の増加度合いが大きいそうです😲
人生100年時代、まだまだ頑張りたいところで眠りの悩みは心配ですね💦
不眠は病気?
睡眠時間には、個人差があります。
例えば、ナポレオンは3時間睡眠、そしてアインシュタインは10時間睡眠とも言われているんです☺
つまり、何時間しか眠っていないから不眠、何時間以上眠っていれば不眠ではないというラインは存在しないということです🌸
20人に1人の割合で、不眠のために睡眠薬や抗うつ剤を服用しているという回答をご紹介しましたが、
「睡眠薬」「眠剤」と呼ばれる西洋医学の眠りのお薬が多く存在しています💊
一方で、「どうせ不眠は治らないから」と病院に足が向かないのが現状です。
不眠に対する西洋医学の治療は?💊
不眠の治療と聞くと、多くの方がまず、西洋医学の錠剤のお薬をイメージするのではないでしょうか。
西洋医学の不眠治療は、睡眠導入剤など一般に「睡眠薬」「眠剤」と言われる薬物療法が中心です💊
広く使われているこの睡眠薬は不安や緊張を和らげて眠りに導くものです。
睡眠薬は、特徴により大きく3つに分けられます🍃
西洋医学の治療薬については、ぜひ以下の記事をご覧ください🌸
不眠に対する東洋医学の治療は?🍃
東洋医学では、睡眠薬とは違い直接的に睡眠を誘発するのではなく、
不眠の起こる原因を見つけ出しそれを解消することで、より自然なかたちで睡眠に導く漢方薬を用いることが多いです。
東洋医学の考える睡眠😪
陰陽の考え方
東洋医学的な睡眠のメカニズムは、“陰”と“陽”のバランスを考えます。
“陰”と“陽”が相対的に強くなったり弱くなったりして、生命活動を行っています。
これはどのような現象かというと、
”陽“は活動的な意味合いを持つために昼間と捉え、“陽”が盛んな日中には覚醒状態になります🌟
またその逆で、“陰”は非活動的な意味合いを持つために夜間と捉え、“陰”が盛んな夜に眠くなります😪
つまり睡眠は、“陰”が“陽”よりも強くなった時に起こると考えます🌌
五行の考え方
また漢方では陰陽の考え方の他に、五行論が用いられます🍃
五臓六腑という言葉を聞いたことがあると思いますが、五行の行は運行を意味しており、
・六臓(肝・心・脾・肺・腎・心包)
・六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)
があります🌸
この臓のうち、東洋医学において不眠に関連すると考えられているのが、“肝”・“心”・“脾”です🌟
不眠と肝
肝の代表的な臓器である肝臓は、血の貯蔵庫であり、気や血のバランスを調節しています🌹
葛藤や怒りによって肝がダメージを受けると、肝に貯蔵される血の量が減少します💦
本来睡眠時には全身の血が肝臓に戻るのに対し、血量が減少することで寝ている間も血が脳や全身を巡り続けてしまうために、熟睡ができないのです😪
不眠と心
心の代表的な臓器である心臓は、心を養うための栄養物質である血を送り出すためのポンプであり血液循環の原動力です🌟
『心(しん)は神(しん)なり』と言われており、神志をつかさどると表現されます。
生命活動の維持や精神・意識などをコントロールしていて、心の不調は中途覚醒や夢が多いなどの睡眠障害が起こります💦
不眠と脾
脾の代表的な臓器である脾(胃腸)は、食事によって摂取した飲食物を消化吸収して、気や血の元になる栄養を作り出しています🍃
ストレスなどで気や血の元を正常に作り出せなくなると、精神活動がコントロールできなくなるなどの理由で入眠・睡眠障害となります。
この様に何らかの原因で臓腑の働きに支障が生じる事で、心身のバランスを欠き不眠となるのが五行の考え方です☺
東洋医学の不眠治療薬🍃
東洋医学で用いられる不眠のための漢方薬をご紹介します。
不眠の種類や原因に合わせて、選択することが望ましいです☺
不眠に用いられる漢方薬
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
体力中等度以上で、のぼせ気味で顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向の方の不眠症、神経症など
柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
体力中等度以上で、精神不安があって、便秘などのある方の高血圧の随伴症状(不安、不眠など)、神経症など
加味帰脾湯(かみきひとう)
体力中等度以下で、心が疲れ血色が悪い方の不眠症、精神不安など
加味逍遙散(かみしょうようさん)
体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩が凝り、疲れやすく、精神不安などがある方の不眠症、更年期障害など
温胆湯(うんたんとう)
不眠・驚きやすい・憂うつ・不安などの精神的症状のほか、 胸やけ・食欲不振などの消化器症状を伴う
酸棗仁湯(さんそうにんとう)
体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安などがある方の不眠症、神経症など
抑肝散(よくかんさん)
体力中等度を目安として、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどある方の不眠症、神経症など
不眠に困っていて、漢方薬が気になっている方🍃
氣生薬局の漢方薬剤師 久保田佳代は、
いままでに様々なお悩みに対するカウンセリング・オーダーメード処方の経験が豊富です🌟
お悩みの方、ぜひ一度、お問い合わせいただけますと嬉しいです。
良い睡眠で元気に過ごそう🌟
今回は、不眠について、特に東洋医学の治療を取り上げてきました。
西洋医学がいい、東洋医学がいい、と一概に言えるものではありません🍃
ぜひご自身に合った方法を用いて、良い睡眠で元気にお過ごしください☺🌹